基本的にはオイルは使いません。
その理由はいくつかあります。
1)皮膚の状態や変化を細かく感じたいから。
オイルを使ってしまうと、例えば皮膚のどこの部分が乾いているとか、潤ってきたとか、少しガサガサするのがスムーズになってきたとか、冷たいところとか暖かいところとか、そういう大切な情報を感じるのが難しくなってしまいます。皮膚はいろんなことを伝えてくれる大切な臓器です。
2)内臓の状態をなるべく直接感じたいから。
オイルは滑るのでスムーズには触ることができるのですが、大腸や胃なども滑ってしまい、微妙なニュアンスを感じることが難しくなってしまいます。
出来るだけ内臓をきちんと触ってコミュニケーションしたいのがチネイザン療法です。
3)深く入る施術の場合には、オイルの滑りが邪魔になるから。
チネイザン療法は、基本的にはあまり痛いものではないのですが、風門や丹田などは、クライアントの深い部分にアプローチします。
この場合には、身体のある限られたところに深くアプローチします。
それにはオイルの滑りが帰って不都合が起きることが多いのです。
もともとのチネイザンは、オイルを使ってはいませんでした。
この十年くらいでしょうか、特にタイではオイルを沢山使うチネイザンが主流になってきています。
この理由は、施術者がやりやすいからだと思います。1日に6人も施術する場合には、スルーッと滑るオイルを使ったマッサージはセラピストには負担が少なくなります。またオイルを使う方が、値段を高く取りやすいという点もあるかもしれません。なぜかタイ古式マッサージよりもオイルマッサージの方が単価が高い状況も不思議ですが現実です。
もちろんオイルの持つ香りなどで、リラックスすることもあるかと思います。
しかし、これはセラピストの便利性ということが主な理由になっていないでしょうか?
日本チネイザン協会とTaoZenでのチネイザンは、オイルは基本的には使いません。状況によっては多少使うこともありますが、直に触るということを大切に考えています。
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