私が10期の養成コースを修了し、ケース取りが始まって、中間チェックを前にした時…

 

自分の生きグセがチネイザンの施術(自分のタッチ)に反映される事に気付き、チネイザンが嫌いになった事があります。

 

もう…

「お腹を触られるのも嫌だし、誰のお腹も触りたくない」

そんな状況でした…(笑)

 

 

私は…

人間というものに、興味はあるものの、

誰かと深く関わる事が苦手でした。

人見知りですし、誰かと一緒にいると、余計な気をつかってしまい、疲れてしまう…

自分の部屋には極力人を呼ばない…

一人でいる時間が、何よりも自分らしくいられる…

そんな人間でした(笑)

 

そして…

その根本には…

「人と深く関わって、自分が傷つきたくない」という思いが、とても強かったように思います。

 

そんな私の生きグセは、施術中の私のタッチにも顕著に現れました…。

 

そう…

相手のお腹に深く入って行くことが「怖い」のです…。

 

だから…

当たり障りのないような、浅いタッチのみの施術になってしまう…。

 

頭では、理解できるんです。

もっと深く入ればいいし、入っても大丈夫だと。

今までの生きグセも、手放して変わっていっても大丈夫だと。

 

でも…

身体と心が拒否する…(笑)

 

 

そんな私がとった行動は…

とりあえず…

「逃げる」でした。

 

チネイザンから、思い切って逃げてみました(笑)

 

全く、誰のお腹も触らず…

誰からもお腹を触れてもらわず…

練習会にも参加せず…

チネイザン協会やタオゼンのWSにも参加せず…

 

そんな期間が4~5ヶ月ぐらいあったように思います。

 

そして…逃げている期間中…

私は気付いたのです…

「やっぱり、チネイザンの世界観が好きだ…」と…

 

 

その時に…

「もう、別に、今のままでもいいや…」

「浅いタッチしかできなかったら、今はそれを探求しよう」

「いつか、時間はかかっても、自然と深いタッチもできるかもしれない…」

そんなふうに思いました。

 

「良い施術をするためには、相手に響くような深いタッチをしなければならない」

という、自分の中の理想を捨てました。

 

それからは…

施術が失敗しても大丈夫だと思える、頼もしい同期のお腹を借り、もう一度自分の施術・タッチを探していきました。

 

紆余曲折しながらプラクティショナーに何とかなれた今でも、風門など、深くお腹に入っていく施術は苦手です…

でも…前ほど気にならなくなりました(笑)

 

これから自分が色々な体験をすれば、それに合わせて自分の施術も、タッチも変わっていく…

それでいいと思っています。

 

長くチネイザンを続けていれば…

またどこかで、嫌になったり、お腹に触りたくなくなる時があるかもしれません…

 

でも、それでいいと思っています。

 

こんなふうに…

それぞれの施術者の個性が…

施術として…タッチとして…

施術者側もクライアント側も体感できるのも、チネイザンの魅力の一つかもしれませんね。

小谷野 和子

作業療法士として10年以上リハビリの仕事に関わる中で、身体の症状の奥には心(特に感情)の問題が大きく関わっていると強く感じるようになり、「臓器と感情の関係」にアプローチするチネイザンに興味を持ち、10期チネイザンプラクティショナー養成コースに参加。201612月にプラクティショナーとなり、現在は作業療法士&チネイザンプラクティショナーとして活動中。

 

ブログ→ http://ameblo.jp/1781006/entrylist.html