この前、チネイザン17期のクラスでは、「皮膚(スキン)」の施術について実技をしていました。
私は、このスキンの施術は受けるのも、やるのも大好きです。
何故ならば…
この施術…何とも言えない、独特な感覚があるのです。
施術としてはとても単純で…
中指を相手のお腹(お腹以外でもできる)に軽く置き、本当に軽い力でクルクルと円を描くように動かします。
ただ、これだけの施術なのです。
でも…
皮膚を動かしているのに…
その人全体に触れているような…
触れているところ以外にもゆるりと響いているような…
空間を共有している一体感…
自分と相手の境界線がなくなるような、不思議な感覚…
そして…
時間の感覚もゆっくりになる…。
私の感覚としては、他の施術に比べて、時間のスピードが変わる感じがするのです。
同じ1分だとしても…
大腸を施術する1分と、スキンをしている1分とは、時間の流れるスピードが違う。
スキンの方が時間がゆったりと流れる…。
大内さんはこの感覚を「一瞬が永遠になる」という言葉で表現をしていましたが(←なんてロマンティック(笑))…
そんな言葉の表現にも納得してしまう世界観が、スキンにはあります。
この、相手と溶け合うような一体感の中、時間がゆっくりと流れていく体験・体感って…
普段、時間に追われて効率化ばかりを考えがちな私たちにとって、とても素敵な時間になるのではないかと思うのです。
時間という概念の捉え方、感じ方、身の置き方に新しい視点を与えてくれるように思います。
慌ただしく、時計を見ながら過ごしている日々の中でも、ふっと…あのスキンの感覚に戻ると、身体も心もゆるりとなり、がむしゃらに進んでいた状態から、一度立ち止まり、自分の中に戻ることができる。
誰かと…自分と…深くつながる心地よさを思い出すことができる。
日常の中で、そんな感覚を少しでも思い出す時間を作るだけでも…
自分の意識の持ち方や周囲の出来事の捉え方も変わってきたりするのですよね。
チネイザンを通して感じるこれらの感覚は…
私の日常にこれからも取り入れていきたいと思っているのです。
チネイザン10期 プラクティショナー
小谷野 和子
日本チネイザン協会資格・レベル1/作業療法士
活動地域 東京都 埼玉県