チネイザンは、休みなく働く臓器の声に耳を傾けます。

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チネイザン療法(氣内臓セラピー)は、古代中国で発祥した気功療法の一つです。腹部に触れることを中心にしたホリスティックな療法で、胃や肝臓をはじめ、皮膚や骨なども含めたすべての臓器に働きかけます。現代においては1990年代初頭のアメリカで、現代医学と融合しながら成熟しました(※注)。

私たちは体調が崩れると、どこかの臓器に病変が あるのではないかと疑います。しかし、臓器の気持ちを考えれば、体調を変えることで、私たちに何かを伝えようとしているのです。臓器は生まれてからずっと休みなく働き続け、私たちを支えてくれています。そんな働きものの臓器の声に耳を傾けて、労ってあげていますか?

臓器と感情、心はすべてつながっています。

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東洋医学では、臓器にはさまざまな感情が宿り、臓器と心は密接につながっている、と考えられています。近年の心理学などでも同様の考え方をし、例えば、肝臓は怒り、腎臓は恐怖、肺は憂うつなどとつながっています。ネガティブな感情だけではなく、肝臓は優しさ、心臓は喜び、脾臓はおおらかさなど、ポジティブな感情ともつながっています。

臓器に宿った感情には、社会生活を送るうちに押さえ込んでしまった感情も多く、心や魂の叫びが隠れていることがあります。それらを解き放つことで初めて、人は自分を深く見直せるものでしょう。その手助けをするのが、チネイザンです。臓器に宿った感情と一緒に、体と心、魂に眠る力を引き出します。

チネイザンは、「おなかのマッサージ」や「腸もみ」ではありません。

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最近、様々なチネイザンが日本でも見受けられるようになりました。タイマッサージや、アロマセラピーなどと混ぜて行っている方も多くなってきていますが、伝統的な施術法ではオイルを使いません。腹部をむやみやたらと強く押すこともありません。

基本的に、臓器は筋肉や腱と違い、強い力を与え続けるのは好ましくありません。チネイザンの原点は、お母さんが赤ちゃんのお腹や背中をなでるやさしいタッチで、施術を受ける方を神秘的な一つの生命体として扱います。そして生活習慣、仕事や家庭の環境に配慮し、臓器と会話をしながら、感情や心と深く向き合います。

新たな自分の一面との楽しい出会いが待っています

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チネイザンは、海外のビジネスやスポーツ、ファッション業界などの第一線で活躍する人たちから支持されていて、有名ヘルスリゾートやスパでも行われています。単なるリラクゼーションのためのマッサージとは違い、自己発見や自己変容をもたらすことが支持される理由のようです。

一般的にチネイザンに期待される効果は以下のとおりです。

  • 臓器全般の機能向上
  • 便秘や下痢など、お通じの改善
  • 肩こりや腰痛など、肉体的な痛みの軽減
  • 疲れやすさ、だるさの軽減
  • 生理痛、生理不順、更年期症状の緩和
  • むくみ、冷えの緩和
  • 自分にふさわしい体重への変化
  • 心身のストレス緩和
  • 深いリラクゼーション、安心感
  • 不眠解消
  • 感情の安定
  • 気力、集中力の向上
  • 生きがいの再発見

身体や心の底から生命力のようなものがが湧き出てくるのを感じ、人それぞれに思いがけない変化や発見があるでしょう。反応がすぐに出るものもあれば、しばらく時間がかかることもあります。楽しみにしてください。

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チネイザンは古代中国において、タオ(神仙術、陰陽道、老荘思想、東洋医学などを結合した叡智)に長けた仙人たちが行っていた秘術だと言われます。しかし、中国にはほかにも似たような療法はあルものの、はっきりとした歴史的なことは限定することができません。文化大革命などの影響で歴史から消え去ろうとしていたこの療法がタイの北部に伝わったようです。ムイ先生という名人がいて、その施術法を、タオの世界的権威である謝明徳老(マンタック・チア)師が現代医学を取り入れて再生したのが、現代チネイザンの始まりです。
1990年代初頭に、アメリカのニューヨーク郊外で正式に紹介されました。
その第1期生に大内がいました。当時はまだ素朴とも言える施術でしたが、マンタック・チア老師を中心に、日本チネイザン協会会長の大内雅弘や、米国チネイザン協会の会長のジル・マリン、故ロン・ダイアナ、ヨーロッパ在住のホワン・リーなどが、現代生理学や心理学、東洋哲学、瞑想、気功なども融合しながら成熟させていきました。
その後タイのチェンマイ郊外にあるタオガーデンを中心に、世界中に広がりました。様々なバージョンのチネイザンが出て来ていますが、総合的にシステムを持って養成コースを行なっているスクールは、世界でも数箇所のみです。
大内雅弘が率いる日本チネイザン協会の目指すチネイザンは、単に身体だけではなく、その人の考え、感情、生き方も含むウエルネスを積極的に応援するもの。実際に人に、心に触れながら、ますます複雑になっていく社会に対して、人間の尊厳と幸せを少しでも築いていくものにしていきたいと考えています。