小谷野 和子

作業療法士として10年以上リハビリの仕事に関わる中で、身体の症状の奥には心(特に感情)の問題が大きく関わっていると強く感じるようになり、「臓器と感情の関係」にアプローチするチネイザンに興味を持ち、10期チネイザンプラクティショナー養成コースに参加。2016年12月にプラクティショナーとなり、現在は作業療法士&チネイザンプラクティショナーとして活動中。

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Q. チネイザンを知ったきっかけや学ぼうと思った経緯を教えてください。

私は作業療法士というリハビリの専門職として、10年程臨床を経験していたのですが、その中で、「人間の心と身体の関係性をもっと深く知りたい」・「もっと人間を統合的にみてみたい」という思いが強くなっていました。

そんな時に、友達に勧められ、何となくの勢いで京都へ一人旅をすることになりました。

目的のお寺を巡り、京都駅に戻ろうとバスに乗ったのですが、何と…どこで間違えたのか、目的とは違うバスに乗ってしまいました。

途中で気付き、とりあえず、全く知らない駅のバス停で降りました。その駅には本屋さんの看板があり、まだ時間に余裕があったため、フラっと立ち寄ってみました。

そして、陳列されている本を何気なく見ていると…「ボディトリップ」という、一冊の雑誌が目にとまりました。立ち読みしてみると、色々なライターさんがそれぞれ気になった健康法を実際に体験し、レポートするという内容でした。その中に「チネイザン」の記事が載っていたのです!

「内臓と感情は関係している」という内容が気になり、とりあえずその本を購入し、家に戻りました。自宅に戻ってから再度「チネイザン」についてネットなどで検索してみると、どうやら4ヶ月後から東京でクラスが始まるらしい…という事が分かり、とりあえず説明会へ参加することにしました。

説明会では、大内さんやプラクティショナーの方が参加者にミニセッションをしていました。
私は大内さんにへそのミニセッションをしてもらいましたが… …
その時は「何なんだこれは?」・「き…気持ち悪い」としか思いませんでした(笑)

でも…なぜか…
本当になぜか分からないのですが…

そのまま4月からの養成コースに申し込んでしまい、チネイザンのプラクティショナーを目指す事になってしまいました。

 

Q. チネイザンを学んでからの気付き・発見・自身の変化など教えてください。

私は、チネイザンを学び始める前は、常に人の目や他者の評価を気にして行動する「べきべき人間」でした。そのため、「自分がどう思うか」・「どう感じるか」・「どうしたいか」よりも、「相手が何を望んでいるか」・「他者と比べて自分はどう映るのか」を常に考えて行動していました。私の興味・関心の対象は常に他者であり、意識のベクトルは、自分にはほどんど向いていない状態でした。

その私の生き癖は、養成コース中のタッチ(触れ方)や施術にも顕著に現れました。

相手の顔色を伺い、相手の気持ちの良い施術を必死で提供しようとしていたため、この時のチネイザンは、私にとって何の面白みもなく、自分をすり減らして消耗し、相手の意見や感想に振り回されていました。そのため、何が正解か分からず、まるで出口の見えない迷路に迷い込んだような感じを受けていました。そして、自分自身の中心軸(身体の面も心の面も…)もなく、自分の感覚や存在価値なども信頼することができませんでした…。

しかし、養成コースが進み、瞑想や太極拳・気功などを行い、クラスの仲間と話したり、お腹を触り合ううちに、徐々に外に向いていた意識のベクトルは自分の内側へと向かうようになりました。それに伴い、自分の感覚や感情に深くつながることができるようになり、自分の感覚も信頼できるようになっていきました。

自分の感覚を信頼できるようになってくると、ありのままの自分でいる事が許せるようになり、本来の自分というものを思い出せるようになってきました。

また、ありのままの自分を肯定(受容)できるようになると、今度は相手(クライアント)の事も、そのまま、まるっと全部認められるようになり、クライアントのお腹を信頼し、寄り添いながら、その人のお腹の声に耳を(手を)傾けられるようになってきたように思います。

この変化は、施術だけではなく、私の生活の中にも反映されていきました。

今まで許せなかった人や物・事に対する見方が変わり、柔軟に受け入れられるようになりました。

そして、人間関係における自分の振る舞いも変わっていき、以前よりも自分らしく、自分自身が人生のハンドルを握って生活できるようになってきているように思います。

 

Q. チネイザンの魅力について教えてください。

私にとっての一番の魅力は、「チネイザンは言葉を使わない究極のコミュニケーションの一つである」という事です。

言葉や表情や態度は嘘をつけるし、誤魔化すことができますが、お腹は頭では気付いていない、本当の自分が表現されている場所だと感じています。

そんな「素」の部分でのコミュニケーションは、とても味わい深く・興味深い時間です。

また、チネイザンは、施術者の一方的な施術ではなく、クライアントのお腹を通して時間を共有することで、施術者自身も、本来の自分を思い出す時間になります。結局、「クライアントの為=自分の為」にもなっており、自分自身を成長させてくれる素敵なものだなぁと思っています。

 

Q. 自身の周りでのチネイザンの状況・近況など教えてください。

まだまだ、「チネイザンって何?」と聞かれることが多いですが、興味を持ってくれる方も、多くなってきているように思います。

チネイザンを通して、自分自身に意識を向ける機会が多くなったと言ってくれる方もいらっしゃいます。

最近「腸」が注目されてきているので、ぜひ、この機会にチネイザンブームが来ないかなと思っています(笑)

 

Q. これからチネイザンを学ぼうとしている方へのメッセージ

チネイザンを通して、良くも悪くも何かあなたの人生に変化が起こることは確かだと思います!(笑)
どんな変化が起こるかは、楽しみにしていてください!!
そして何よりも、クラスの仲間とは、お腹を触り合うので、もれなくお腹仲間ができます。

このお腹仲間は、お腹という深い部分で繋がっていくため、とても仲良くなります。大人になってもこんな仲間ができるのか…というぐらい!!ぜひ、チネイザンを通して、自分自身や仲間、クライアントに深く潜っていく、素敵な体験をしてみてください!!

 

Q. 最後に、何かメッセージがあれば是非お願いします。

チネイザンは、私が体験してきたように、「本来の自分を思い出す作業」をお手伝いできる施術の一つだと思います。

仕事や時間に追われ、自分の身体がどうなっているのか…自分は本当は何が好きで何が嫌いで、どうしたいのか…

それらも分からずに、がむしゃらに生活している事が、もしかしたら身体の訴えとしてどこかの不調になっているのかもしれません…。

何か分からない違和感や生きにくさに繋がっているのかもしれません…。

そんな状況から、ふっと立ち止まり、「今、ここ(現在地)」に戻るちょっとした時間になれればと思っています。

*私の体験談の詳細はブログに記載していますので、もしご興味があれば、のぞいてみてください!!

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10期 小谷野 和子